【フェイク】カードの状態や偽装についての確認方法
【フェイク】カードの状態や偽装についての確認方法
【フェイク】カードの状態や偽装についての確認方法
2018/6/6 MTGカードの偽装問題と対策について

先ずこの記事を書こうと思ったのが2018年春から再録禁止カードが一気に値上がりした事と、晴れる屋店長のトモハルさんのTwitterで新枠(ホロ入り)のカードの偽装が見つかった記事を見た事が主な理由になります。

【フェイクって?】
個人が印刷したカードを実物のカードに貼り付けたりして偽物のカードを作ってしまう事。1枚千円のカードから、P9やデュアルランドまで偽装されてしまうカードは金額も関係なく、更に新枠のカードまで見つかり本当に心苦しい気持ちでいっぱいです。

【偽装を確認する方法について】
以下方法をいくつか

①カードに強い光を当てる(通過確認)
②重さを量る
③カードの厚みを測る
④顕微鏡でインクパターンを確認する
⑤顕微鏡でカード側面や角を見る
(青い内紙の確認とノリ付がないかの確認)

上記を全て行って問題なければ、概ねカードが本物であると確信を持って良いと考えます。



【①カードに光を当てる】
一番簡単で、よく知られている方法ですね。携帯のライトでも構わないのでカード裏面からライトを当てて表面まで光が通過するか確認するのですが、偽造品は糊付けされたり、貼り付けられた紙が違ったり、本物のカードに挟まれている青紙がなかったりするのでその確認として行います。光を全く通さない物は、一部のカードを除いて偽物ということになります。

注意点としては、ただ光を通せばOKではなく、先程述べたように糊付けされている場合などは光の通過量が変わるのでそこが均等かをしっかり確認しましょう。

一番理想的なのはブラックライトを当ててると尚よし

【②カードの重さを量る】
一般的に MTGのカードはFOILでない場合1.74g前後です。ですので1.9g以上であったり1.6台とか極端に軽いカードであるなら、糊などで重さが増えていたり貼り付けられた紙が軽かったりするので偽装品と判断します。※FOILカードの重さは1.9g〜2.0g程

湿気などにより水分を含んでいる場合もあるので、1.74gより少し多いくらいで過度に気にする必要はないと考え、あくまで過度に基準値を超えているかのチェックです。(同名のカードを複数比較しても重さが微妙に違う時はある)

【③カードの厚みを測る】
自分はデジタルノギスを使って計測しています。一般の方には馴染みがないかもしれませんが、マイクロメーターという更に細かく物の厚みを図れる工具もありますが精度の高い物は高額なので、多少前後ブレしてもデジタルノギスで十分かなと。(最低限1/100測定できる物にする事)

一般的に MTGカードの厚みは0.31〜0.33mmで、これも過度に厚みが増えていないか確認します。

【④⑤顕微鏡でインクパターンや側面を見る】
この作業が個人的に一番重要だと思っています。

⦅インクパターンのチェック⦆
インクパターンとはなんぞや?という所からお話しますと、偽装品は工場で生産されるような高度な印刷は施されていませんので、実際に顕微鏡で拡大してみるとDPI(ドット密度)インクがドット単位で見えるのですが、チェックする物と同じカード(なければ同じエキスパンションのカード)と比較し、このインクパターンが明らか違っていないか、印刷がボヤけていないかなどを確認します。

フェイクチェックから話が逸れますが[インクド]という技法があり、これは例えばカードの四隅についた細かい傷などを塗りつぶしてカードの状態をよく見せようとして行われた物の事などを指します(サインドもインクドですね)

例えば白い小さな引っ掻きキズのある黒枠のカードを、黒いペンキでその箇所だけ塗りつぶしてあったりとか、肉眼でパッと見ただけでは分かりません。このインクドの確認も、顕微鏡で見る事が出来ます。

⦅カードの側面のチェック⦆
一般的にカード側面の事をコーナー、角の部分をエッジと呼びます。カード側面を顕微鏡で見ると先にお伝えした青紙がカードの真ん中に挟まれている事が分かります。

正規カードの側面は[白色↔︎青紙↔︎白色]となるのですが、ここで白色の部分が黒く部分的に馴染んでいたりすれば、そこはインクドの可能性が高い訳ですね。また、白色の部分(カード表面側)が全て茶色や黒っぽければ、接着剤の色ですので間違いなく偽造品です。また、表面の本来白色になる部分が真っ黒なら、それは印刷された紙が貼り付けられているので表面→裏面の順で側面が[黒色↔︎白色↔︎青紙↔︎白色]となる場合もあるはずです。

後は正規のカード表面を綺麗に剥がした場合では、青紙の位置がセンターにない場合も考えられます(基本的に青紙はピッタリカード幅の真ん中にあります)

細かい話をすると、カードの製造段階でカットされる方向や角の部分などもエキスパンションによって処理が微妙に違うとの事で、カット面の確認なども合わせてされる方もいるそうです(かなり高度なチェックなのでオススメしませんが…)

以上、フェイクチェックの方法を記載しましたが全てご存知だったでしょうか?全部確認しても、1枚数分で終わるので、安心を買うという意味では是非浸透してほしいなと個人的には思っています。

【でもお高いんでしょ?】
実は計測器具なのですが、安価な物だと全部揃えても5千円もしないです。

顕微鏡は携帯カメラに取付け出来る小型レンズタイプがオススメで900円くらい
重量計は1000円くらいで手に入ります
ノギスが一番高いかな?1500円くらい
ライトは携帯でも問題ないのですが、ペンライト型のブラックライトを1本所持していると青紙の通過チェックが楽です。1本1000円くらい

最低限抑えほしい部分としては、顕微鏡の倍率は600は欲しい事と、ノギスは0.000まで図れる事、重量計は0.00単位ではなく0.0単位でも構いません。(例えば1.64gまで測れたら理想ですが、過度に重量を超えてないかの確認だけならまだ1.7gあるか2.0gあるか見れたらそれだけで十分な為)

【その他フェイクチェックの方法】
匂いを嗅ぐ、です。

何言ってるんだこいつと思われるかもしれませんが、インクの香りって人が嗅いでもすぐ分かるんですね。偽装された物ならインク臭が明らかに違って臭いもキツいと思います。(新品のパック剥いたら先ず匂い嗅ぐよね…?嗅がない?)

【最後に】
この記事を書いた経緯というのが、自分はレガシーまでしか下環境はやっていないのでP9などは所持していませんが、デュアルランドなど高額なカードは沢山あります。勿論安ければ良いとかそういう話ではなく、冒頭で書いたように値段に関係なく偽装品が世に出回っているという事実がある為、保身として2017年頃からフェイクチェックを買ったカード全て行うようにしました。

これはあくまで理想なのですが、ネットでカードを出品したりトレードしたりする時に添付画像にカード表裏面の画像と合わせてインクパターン、コーナー写真、重さの写真が最低限あるとそれだけ信用は確保できると思ってて、一般的にはならないにしても、お互い嫌な思いをしない為にも浸透して欲しいなと思っています。


どうしても気になるならパック剥くしかないですけど、それは無理なので…晴れる屋とか信用出来るショップで買うとか、各々が自分なりの高額カードを購入する際の決め事はあるといいかもしれませんね。

合わせて、過去に同内容の記事を書いてくれた先人の方々の尽力に感謝します。

それではまた。

Twitter:@ririri_mtg
(この記事で何か気になる事があれば、Twitterでお声掛けください)

コメント

ハカセ
ハカセ
2018年6月7日20:42

通りすがり失礼します。
昔、似たような記事を書いていたもので。
今も昔も、変わることが無いようですね。
広く周知される事を願います。

り。
2018年6月10日22:00

コメントありがとうございます!ただ、ほとんどの方は興味があまり無い話題なのかなと感じるのが現実で…それでも本当に必要な情報として、検索などにヒットすればなと思います。

ハカセ
ハカセ
2018年6月12日20:39

実際に高額カードを扱うのがヴィンテージやレガシーなので
自分には関係無い、と思っている人は多いいと思います。
ですが、近年スタンモダンでもフェイクカードが
出回っているため気になっている方は増えて来ていると思います。
こういった偽造対策の記事は必要だと思います。

nophoto
8Q
2019年8月5日22:53

コメント失礼します。
記事を拝見してから、私の所有するカードも真贋が気になって顕微鏡を購入いたしました。側面に青色の線と表裏にドットが確認できたのですが、その場合でも偽物という可能性はあるのでしょうか?

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索